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映画 邦画

『四月物語』(1998)

『四月物語』あらすじ

桜の花びら舞う4月、大学進学のため、生まれ故郷の北海道・旭川を離れて東京でひとり暮らしを始めた楡野卯月。
彼女にとっては毎日が新鮮な驚きであり、冒険だった……。
だが、彼女がこの大学を選んだのには人に言えない“不純な動機”があった……。

松たか子が、春のやわらかい光に包まれる初々しい大学1年生の成長を演じる

主演は松たか子。
共演に田辺誠一、藤井かほり、留美、津田寛治、そして松たか子の実の家族である松本幸四郎、藤間紀子、市川染五郎、松本紀保が主人公の家族役としてカメオ出演する。
監督は岩井俊二。

草原で好きな先輩を思いながら微笑んでいるのが似合う人見知りで内気な北国出身の少女が、先輩への思いを拗らせて上京した最初の春を描いた作品。
引っ越しの荷物運びや大学での自己紹介での挙動、無理して「明るい性格」と名乗りながら話しかけられても避けるような女の子に、最初はただただ頼りなくて見ていられないという気持ちにさせられます。
彼女がなぜ来たくもなさそうな東京にわざわざ来たのかが解明されるのは物語の中盤。
映画館で変に距離を詰めてくる怪しい男性に遭遇するというワンクッションがあったため最初はまたかと勘違いしましたが、彼女が足しげく通う本屋の店員こそお目当ての先輩です。
ついに彼との距離がひとつ縮まった瞬間、違和感だらけだった彼女の雰囲気が一変します。
上京した少女が一皮剥ける瞬間を春のやわらかな黄色い日差しと桜吹雪の中で丁寧に描く、暖かな作品です。

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