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『17歳』(2013)


『17歳』あらすじ

パリの名門高校に通うイザベルは、バカンス先で出会ったドイツ人青年との初体験を終え、数日後に17歳の誕生日を迎える。
パリに戻ったイザベルは、SNSを通じてさまざまな男性との密会を重ねるようになっていた。
そんなある日、ホテルのベッドの上で初老の男ジョルジュが発作を起こしそのまま帰らぬ人となってしまう。
イザベルはその場から逃げ……。

フランソワ・オゾン監督が描く17歳の繊細な心理

主演はマリーヌ・ヴァクト。
共演にシャーロット・ランプリング、フレデリック・ピエロ、ジェラルディーヌ・ペラスなど。
監督はフランソワ・オゾン。

これがいわゆるフランス映画かと初めて感じさせられた作品でした。
お金のためでも自己肯定のためでもなく、一度処女を失った日を皮切りに援助交際にのめりこむ17歳の少女が主人公です。
初体験の相手も特別好きな相手というわけではなく無難なドイツ人と済ませ、その後も周りに合わせながら秘密裏にしかし熱心に男性を物色していきます。
気まぐれで誰彼構わず挑発的、そんな手に余る17歳という無敵な時期の少女の繊細で危うい真理が描かれています。
そして17歳という限られた時期にしか許されない特権というのをまざまざと見せつけられます。

監督は同性愛を公表している男性だからでしょうか、男としてや女としての主観というのが一切取り払われた等身大のイザベルを事実として理解できます。
適度な距離感を保った作品のため心が揺さぶられるような熱や結末が待ち受けているわけではなく、ひたすら美しい少女と彼女のまとう空気、繊細な心理描写を堪能できる作品です。

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