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『奇蹟の輝き』(1998)


『奇蹟の輝き』あらすじ

クリスは、愛する妻アニーと子供二人で幸せな家庭を築いていた。
しかし、ある日子供たちはお手伝いさんが運転する車に乗って学校に行く途中に事故にあい命を落とす。
そして、クリス本人も帰宅途中に事故にあって天国へいってしまった。
天国は画家の妻が描いた絵そのままの美しい楽園で、生前の妻とのロマンティックな思い出であふれていた。
一方、一人取り残されたアニーは絶望のあまり自殺してしまう。
自殺者は地獄に堕ちてしまうことになっており、そのことを知った天国のクリスは、周りの制止をふりきって地獄まで妻を助けに行くが…。

ロビン・ウィリアムズ主演、アカデミー視覚効果賞を受賞した美しい映像と死後の価値観に心が洗われるファンタジー×ヒューマンドラマ

主演はロビン・ウィリアムズ。
共演にキューバ・グッディングJr.、アナベラ・シオラ、マックス・フォン・シドー、ロザリンド・チャオなど。
監督はヴィンセント・ウォード。
脚本は『レインマン』(1998)でアカデミー脚本賞をとったロナルド・バス。

ロビンが主演する映画の中で、特に印象的で大好きな作品です。
息を呑むほど美しいビジュアルで、アカデミー視覚効果賞を受賞しました。
そして宗教的価値観が強いように感じますが、そこに疑問を投げかけるメッセージ性のある作品でもあります。
妻が自殺してしまったことを聞いて最初は悲しむクリスが「妻はやっと苦しみから解放された。いる会えるのか。」と聞くと、地獄に行くため永遠に会えないと聞き「十分苦しんだ人間をなぜ罰する必要があるのか」と激昂します。
これはキリスト教をはじめイスラム教やユダヤ教など多くの宗教の教えに反する発想で、欧米で放映するのは結構チャレンジングな内容です。
そして、天国の人々は生前とは違う姿で過ごしているのですが、それは親や教師などの繋がりが自分本来の存在意義を知る妨げになるためだと言います。
それに加え、天国の世界は人それぞれ違い、生前の美しい思い出や壮美な風景を魂が映し出すのだと言います。
そうした死後に自分の魂が磨かれるという見方は宗教に縛られない自由さがあり、興味深い発想でした。

公開当時映画館で見たのですが、わけのわからないまま地獄の画が頭からこびりつたまま、時々そのシーンだけ思い出しつつ今まで生きてきました。
美しい天国の様子とはうって変わり、自殺者が集まった地獄はよく見る地獄絵図とは違い静かで虚無な恐ろしい空間で、無性に記憶に残る不気味さがあります。
主演のロビンは2014年に自ら命を断ってしまいましたが、彼のソウルメイトでありスーパーマンのクリストファー・リーヴが救い出してくれるので安心ですね。
天国で笑って過ごしてくれていると思います。
魂が救われる物語です。

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