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『ノクターナル・アニマルズ』(2016)


『ノクターナル・アニマルズ』あらすじ

アートディーラーとして成功を収めているものの、夫との関係がうまくいかないスーザン。
ある日、そんな彼女のもとに、元夫のエドワードから謎めいた小説の原稿が送られてくる。
原稿を読んだスーザンは、そこに書かれた不穏な物語に次第に不安を覚えていくが……。

愛?復讐?トム・フォード×アート×ミステリーの、美しくもスリリングな心理ドラマ

主演は『メッセージ』(2017)のエイミー・アダムス。
共演にジェイク・ギレンホール、アーロン・テイラー=ジョンソン、アーミー・ハマー、マイケル・シャノン、アイラ・フィッシャーなど。
監督はファッションデザイナーでもあるトム・フォード。
原作はオースティン・ライトの小説「ミステリ原稿」。

第73回ヴェネツィア国際映画祭で審査員大賞を受賞しています。
昔、不貞を働いて裏切った夫への後ろめたさや現夫との関係に悩み、不眠症を患い慢性的な疲労感が隠せない女性が主人公です。
とはいえアートディーラーとして成功しており洗練された美しさがあります。
ファッションデザイナーのトム・フォードらしいアーティスティックな始まり方も印象的で、不気味なほの暗さの中にお洒落さがありますね。撮影地・セット・衣装にも注目です。
そんな業界に嫌気がさしている主人公というのも、監督からしたらちょっと皮肉的な気がします。

主人公の想像力が豊かすぎて、全くのフィクション小説を読んでいるはずなのにリアルな回想のように再生されるのでこちらも混乱します。
小説の内容と主人公の現実の回想が交互に映し出されることで、直接は語られることがない底知れない元夫の憎悪がじわりと滲み出てきます。
視聴者に対して間接的な方法でここまで感情移入させるのは珍しく、そして面白い作品でした。
最後に彼が紡いだ物語をどういう意味と捉えるのか、ぜひ視聴して考えてみてください。
それにしても、ジェイクは相変わらずのパスみなのですが、アーロン・テイラー=ジョンソンの豹変ぶりに目を見張りました。
俳優として着実にステップアップしています。いい感じに年をとっていますね。

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