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『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』(2017)


『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』あらすじ

パキスタン出身でシカゴに暮らすクメイルは、アメリカ人の大学院生エミリーと付き合っていたが、同郷の花嫁しか認めない厳格な母親に従い見合いをしていたことがバレて破局。
ところが数日後、エミリーは原因不明の病で昏睡状態に陥ってしまう。
エミリーの両親は、娘を傷つけられたことでクメイルに腹を立てていたが、ある出来事をきっかけに心を通わせ始め、クメイルもエミリーが自分にとって大切な存在であることに改めて気づいていく。(映画.comより)

「シリコンバレー」出演のパキスタン人俳優クメイル・ナンジアニ主演で異例のヒットを記録した実話ベースの純愛映画

主演はクメイル・ナンジアニ。
共演にゾーイ・カザン、ホリー・ハンター、レイ・ロマノ、アヌパム・カーなど。
監督はマイケル・ショウォルター。
脚本には主演クメイルナンジアニの妻エミリー・V・ゴードン。

主演のクメイル・ナンジアニとエミリー・V・ゴードン夫妻が共同執筆した、実話をもとにした物語です。
クメイル・ナンジアニのことはテレビドラマ「シリコンバレー」で知っていたのですがまさかこんな経緯の持ち主だとは思わずびっくりしました。
そして、メキシコを舞台にした『リメンバー・ミー』(2017)と同じく、パキスタン人が主人公の映画がヒットしたことで人々を驚かせた作品です。

幼少期にパキスタンからアメリカに渡りアメリカ人として生活してきたにもかかわらず家族に強要される自国の文化から逃げたいのと同時に、アメリカ人からもテロリストと同列に見られてしまうという、内にも外にも逃げ場がなくなっているアメリカ在住の一般的なアラブ人の現状を知ることができます。
彼がコメディアンとしてステージに立っているときも心無い野次が投げかけられそれをうまく笑いに昇華しようとする様子が描かれているのですが、これほどひどいともう在米アラブ人は彼のように笑うしかないなと哀れな気持ちになります。そしてそんな対応ができる彼の達観した強さに感動します。

そして何より、そんなしがらみにとらわれず彼を愛してくれる白人女性とのラブストーリーも描かれていて、しかも原因不明の難病にかかり、そんな彼女を献身的に支えるという映画のような展開がまさに事実は小説よりも奇なりで最後まで夢中になって見ることができました。
また、トランプ政権や中間選挙が注目されている今、パキスタン人男性が主人公の映画がヒットするという異例の事態にどこかスカッとできます。
人種関係なく良いものは良く、宗教に関係なく純粋に人を愛することを教えてくれる映画でした。

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