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『BFG』 (2016)

2016/09/26

bfg

 

『BFG』あらすじ

ロンドンの孤児院に暮らす10歳の少女ソフィーは、ある晩どうしても眠ることができず、窓から静まり返った夜の町を眺めていました。
すると街角に、建物よりも大きくて細くて黒いものが、窓を通して家の中に何かを吹き込んでいる姿を目にします。
その「巨人」に気づかれてしまったソフィーは、そのまま「巨人の国」に連れ去られてしまい…
人食い巨人でありながら食人を拒絶し、子供たちに夢を届ける心優しい孤独な巨人BFG(Big Friendly Giant)と、同じくひとりぼっちで好奇心旺盛な少女ソフィーが、心を通わせ、友情と信頼を築いていく物語。

監督:スティーブン・スピルバーグ、原作:ロアルド・ダールの最強タッグ

こちらの作品、布陣が最強です。
監督はあのスティーブン・スピルバーグ、原作は『チャーリーとチョコレート工場』でおなじみの児童文学の巨匠ロアルド・ダール、そしてディズニー配給という後ろ盾。
更に言えば音楽にジョン・ウィリアムズや製作総指揮にキャスリーン・ケネディ、撮影にヤヌス・カミンスキーまで…スピルバーグと組んできた熟練スタッフがこれでもかと勢揃いしていますね。どれだけ気合いを込めているのかが窺えます。
スピルバーグがこれだけのバックを携えて取り組んだ「BFG」とは、そしてロアウド・ダールという人物について少し考えたいと思います。

ロアルド・ダールの位置づけと作風

日本での彼の知名度はいかほどなのでしょうか?
原作の童話について、日本では「オ・ヤサシ巨人BFG」という訳でいくつか出版されているようですが、私は今回調べて初めて知りました。
『チャーリーとチョコレート工場』は2005年、ジョニー・デップとティム・バートンのタッグで一躍有名になったように感じます。
先日、ローリングストーン誌が発表した「最も素晴らしいアニメーション映画 TOP40」の1位に『ファンタスティックMr.FOX』(2009)が選ばれたばかりですが、こちらの原作もダール氏。『ファンタスティック~』は残念ながら未視聴で当時の世評も追えていないのですが、原作者の認知度は上がったのでしょうか?

幼少期の数年間を米国で過ごした際に読み聞かせてもらったのが「BFG」でした。
その1回きりの記憶ですが、内容のほとんどを覚えています。
子供の記憶に刻ませる彼の作品の特徴に、ブラックユーモアが挙げられると思います。
『チャーリーとチョコレート工場』は1971年にも一度『夢のチョコレート工場』という名前で映画化されていますが、ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。
2005年の作品が出回るまで子供向け映画として普及していたので私も例に漏れず見ていたのですが、トラウマを植え付けられています。
「BFG」には、人食い巨人が出てきます。人間を食べないので細く弱く(巨人の間では)小さいBFGは、残酷なほかの巨人たちにいじめられています。その、「その他の巨人」たちの名前が独特なのを覚えています。具体的な人間の食べ方にもじっているのです。
彼の作品は児童文学が主ですが、コミカルにブラックな部分をのぞかせ、ダークな演出を包み隠さないところが人々の心をつかむのだと思っています。良い意味で心に傷が残ります。
児童向けの簡単で簡潔な文章を用いて要所要所に表れる非人道的な世界に、心地よい不気味さが宿っています。

まとめ

優しい巨人役には、同じくスピルバーグ監督作品「ブリッジ・オブ・スパイ」でアカデミー助演男優賞を受賞したマーク・ライランスが組まれています。
キャストで人を呼べる作品でもなさそうとなると、日本ではどういった売り込み方がされるのか楽しみです。やはり制作スタッフ推しなのでしょうか…。

ここまでとりとめもなく書き続けてしまいましたが、とにかく
「ダール氏はいいぞ!BFG面白そうだぞ!是非劇場へ!」
と、お伝えしたかった記事でした。

余談ですが
ダールは第二次大戦中、パイロットを経験しアフリカの上空を飛行していたそうです。
サン=テグジュペリもまた然り。
共通点があるかは分かりませんが、何となく納得した自分がいました。

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