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『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(2016)感想

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『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』あらすじ・キャスト

詳細は以前の記事『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(2016)をご覧ください。

メリル・ストリープが演じる、気丈に振る舞う天真爛漫なマダムを取り巻く本音と建前と愛の物語

以前の記事で私はヒュー・グラントのことを優しい嘘をつくと表現しましたが、嘘をつかなければならない理由は何であれ、やはり残酷な行為だと震える作品です。
そして彼は初老でもプレイボーイ。ブレないし予想を裏切らない姿勢には感服します。謎の安心感。

我々のマダム・フローレンスに対する理解というのは、ピアノ伴奏者として雇われたコヅメ(「ビッグバン★セオリー」シリーズでおなじみのサイモン・ヘルバーク。実際に自らピアノ伴奏を担当しています。)と共に追体験します。
そうして徐々に解き明かされていく、彼女がここまで性急にカーネギーホールでの公演にこだわる理由や、常に携帯するブリーフケースの中身は何なのかなどが分かります。そしてその度、当時の時代背景や、エネルギッシュでポジティブに振る舞う彼女がその表情の裏に隠し持つ悲しみに触れます。

言ってしまえばお金持ちの女性の道楽を回りが全力でサポートするという人騒がせな話なのですが、フローレンスをはじめ登場人物すべてのキャラクターが憎めず、人間味のあるドラマチックな人生を送った一人の少女のような女性の実話という見ごたえのある作品でした。

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