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『モーターサイクル・ダイアリーズ』(2004)

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『モーターサイクル・ダイアリーズ』あらすじ

革命家チェ・ゲバラが綴った若き日の南米旅行記『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』をもとに制作された映画。
医学生のエルネストと生化学者のアルベルトは、アルゼンチンを出発し12,000キロの旅に出た。途中で乗っていたバイクが壊れ、徒歩とヒッチハイクで進むはめになったが、その分人々と触れ合う機会が増えたエルネストは南米大陸の現実を思い知らされることになる。

歴史的革命家チェ・ゲバラの生真面目な学生時代

ダンスも踊れなければ女性の扱いにも慣れていない、ケチで女好きなアルベルトにそそのかされたり、自ら作戦を練ってホラを吹いては一晩の食事と寝床をねだる、そんなどこにでもいる冒険心の強い学生として描かれたのが、あのチェ・ゲバラでした。

バイクが壊れ徒歩の旅に移り変わると、彼の視線は最下層の人間まで届くようになります。
思想によって迫害され住む土地を奪われたチリの労働者、先住民、離島に閉じ込められたハンセン病患者等。
エルネストは終着点のペルーにあるハンセン病患者施設で、旅の締めくくりにこうスピーチします。

「無意味な国籍により国が分かれていますが、南米大陸は1つの混血民族で形成されているのです。ゆえに偏狭な地方主義を捨てて、ペルーと統一された南米大陸に乾杯しましょう。」

自分の感性に素直に生き、行く先々で弱者の声に耳を傾けるエルネストは、旅の中で着実にかのキューバ革命のカリスマ指導者「チェ・ゲバラ」に成長しはじめていました。

「これは偉業の物語ではない 同じ大志と夢を持った2つの人生が しばし併走した物語である」

12,000キロを共に歩んだアルベルト・グラナードは、撮影当時80歳を超えていました。それでも、忠実に再現しようと撮影場所に付き添ったそうで、映画の最後には本人が登場するサプライズもあります。
彼は映画で描かれた旅を終えた8年後にエルネストとキューバで合流し共に戦います。そして、エルネストの死後、彼の遺志を継いでキューバに医大を設立しました。

製作総指揮にはロバート・レッドフォードが名を連ね、主題歌はスペイン語の楽曲として初めてアカデミー歌曲賞を受賞。
私のようにチェ・ゲバラを知る足がかりにするには上質すぎる作品でした。

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