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『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(2009)

blackkaisya

『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』あらすじ

高校でいじめを受けていらい不登校→引きこもりの生活を続けていた主人公のマ男は、母親の死をきっかけに働き出すことを決意する。しかし中卒で職歴のない彼を雇ってくれる会社はなく、不採用が続く。
そんな中、彼の身の上に同情し採用してくれる企業と出会い、マ男はSEとして働き始める。しかし、その会社は所謂「ブラック企業」だった。

信じがたい偶然の連続

原作は2chのスレッド。
この話が本当なのか嘘なのか判断はできませんが、ブラック企業は社会問題に挙がるほど存在するし、その環境で頑張る人、辞める人、体を悪くする人が世の中にいっぱいいる現状を考えると、どうか実話であってほしいと思ってしまいます(ブラック企業はもちろん撲滅するべきです)。
主人公のマ男は自分の努力で這い上がったところが大きいですが、その彼を作り上げた最悪な環境と人間関係、そしてそんな劣悪な状況から救ってくれる唯一の神の存在、ギリギリで回す中に追い打ちをかけるおかしな判断と仕事の進行。
個性豊かな「あるある」の登場人物たちと、思わず「嘘でしょ?!」と言いたくなるような偶然が重なり、話が停滞することなくあれよあれよと展開していくので引きこまれました。

テレビ演出のプロフェッショナル、佐藤祐市監督

テレビ番組が主の佐藤祐市監督、映画の監督も担当することが増え、今作が5作目。
見ていると、映画専門の監督とは違う、日本のテレビ番組的特色がよく見て取れる印象でした。
佐藤監督は「世にも奇妙な物語」も担当されていたようで、それで納得する自分がいました。
作中、マ男をネガティブな方向に誘導しようとする過去の自分の亡霊がちょくちょく出てくるのですが、その不気味なかんじがまさにそうです。
短い時間にトントン話を進めなければならないテレビ番組の豊富な経験も生かされていたと思います。

追い詰められている人からすると手に取るには辛いタイトルかもしれません。
でも、逆境に立ち向かう人にこそ見てほしい、背中を押してくれるようなエールをくれる作品でした。

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