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『青天の霹靂』(2014)

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『青天の霹靂』あらすじ

マジックバーで働くさえないマジシャンの轟晴夫は、売れていく後輩を後目に強がってばかり。
気づけば独り身の35歳、何も成さないままボロアパートに帰る毎日をおくっていた。
ある日、散々な思いをして公園に座っていた晴夫の携帯に警察から電話が入る。
行方知れずの父親がホームレスとなり、河原で死体となって見つかったという。
父の遺骨を抱えたまま現場を訪れた晴夫は、父のものだったと思われるダンボールの家を見つけ、中を覗く。
見つけた缶の入れ物からは、赤ん坊の自分を笑顔で抱く父の写真が入ってた。
自分の浮気のせいで母親は家を飛び出したと晴夫に言い聞かせ、自身はラブホテルの清掃員として働いていた父のことを嫌っていた晴夫は、うだつの上がらない現在の自分の生活を顧みて、写真に向かって涙ながらに話しかける。
すると突然雷が彼を直撃し、目覚めると晴夫は昭和48年の浅草にタイムスリップしていた。
そして、晴夫は偶然にも、自分をお腹に宿した母親と、自分と同じくマジシャンとして浅草の舞台に立っていた父親と出会う…。

原作小説の執筆・監督デビュー・脚本・出演までこなした劇団ひとり

原作は劇団ひとりの同名小説。
主演に大泉洋と柴咲コウ。
晴夫の父親役に劇団ひとり。
その他の共演に笹野高史、風間杜夫、柄本佑、プロマジシャンコンビ「ナポレオンズ」の小石至誠など。
脚本はテレビドラマ『フリーター、家を買う。』の橋部敦子と劇団ひとり。
監督は本作がデビュー作となる劇団ひとりです。

コメディアンは常にコメディを演じているからなのか、大泉洋も劇団ひとりも女優が本業の柴咲コウの演技と比べても見劣りせず、違和感がありませんでした。
96分というスッキリとした尺の中で、二人で漫才を演じるシーンではきっちり笑わせ、最後には涙させるという、強引な展開などの無駄が一切ない充実した内容です。
話自体はタイムスリップものの今となってはありきたりなものですが、これが劇団ひとりという芸人の小説であり、初監督作品であり、出演までこなしたとは思えない完成度の高さです。パッと見は無難なようですが、この内容の充実度とまとまり感を見せつけられると、最近の邦画は長すぎるのではと思います。
芸人としても監督としても劇団ひとりの今後に注目したくなる作品でした。

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