CineMurMur

映画を中心に、音楽、漫画、アート、カルチャーについて、気になったことを綴っています

映画 洋画

『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(2006)

T0009192q

『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』あらすじ

1950年代のリバプール。
厳格な伯母ミミに育てられているジョンは、近所に実の母親ジュリアが住んでいることを知り、ミミに内緒で会いに行く。
自由奔放なジュリアからロックミュージックを聞かされたジョンは音楽活動にのめりこんでいくが、17歳の誕生日にある事件が起こり……。

芸術家サム=テイラー・ウッドが自身の長編映画デビュー作で若き日のジョン・レノン少年の孤独と成長を描く

主演は『キック・アス』のアーロン・ジョンソン。
共演にポール・マッカートニー役として『ラブ・アクチュアリー』(2003)のトーマス・サングスター、ミミ役にクリスティン・スコット・トーマスなど。
監督は、これを機に23歳下のアーロンと結婚し、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(2015)などの話題作も手掛けたサム・テイラー=ジョンソン。

ビートルズは、時々聞いては天才だ…と噛みしめる大好きなバンドです。一生彼らが時代遅れになることはないでしょう。
ジョンといえばベトナム戦争時の反戦活動やラブアンドピースのイメージが強いのですが、彼も昔はみんながそうだったようにエルビスをはじめとしたワルなロックに憧れ、成績は悪く、素行の悪さから謹慎に処されていたりと青春を謳歌していたのですね。
髪をリーゼントにセットし、今はトレードマークになっている丸メガネはカッコ悪いと言わんばかりにミミの目を盗んでは外して町を闊歩しています。
彼の音楽との巡りあわせや才能は並外れていますが、それ以上に生い立ちも珍しく、生みの親と育ての親の2人に挟まれる苦悩と、それ故の孤独に苛まれます。
そして自分を捨てた生みの親とのわだかまりがほどけてきたのも束の間、またどん底に突き落とされてしまいます。
そんな彼を立ち直らせたのが音楽でありポールでありバンドだったために、世界中から愛された歴史に残るロックスターに成長できたのかもしれません。

音楽家として成功を収める前の若いジョン少年が抱えていた痛切な叫びを見事演じきったアーロン・ジョンソンの演技や、美しい金髪を黒く染めて若きポール役に挑んだ『ラブ・アクチュアリー』のトーマス・サングスターにも注目です。『ラブ・アクチュアリー』から3年しか経っていないなんて嘘でしょう、という成長ぶりに驚かされます。
見ることで彼らの音楽に一層深みが生まれたように感じる、ファン必見の作品です。

-映画, 洋画
-